MENU

映画「デトロイト・メタル・シティ」を観てきた

画像 010.jpg


 悪魔玉、48のポリ殺し、ファッション誌スロート、爆撃アイアンズボムボトス等のわかりやすいパロディ。突き抜けて下品で過激なクラウザーさんのパフォーマンス。オシャレ系ポップミュージシャンを目指しているはずなのに、時折、日常生活で根岸君が見せる狂気的なメタルへの愛とプライド。あとDMC信者の狂信ぶり。これらの尖りっぷりが最高に笑いを誘うDMCですが、映画ではだいぶんまろやかになっており、挫折を乗り越え、自分のやっている音楽を通して人々に夢を与えることを決心するという、ちょっと、いい話になっていました。




 DMCがやっているような、いわゆる悪魔崇拝のデスメタルやブラックメタルは思想性が重要視される音楽です。その多くは反キリスト及び反キリスト教で、例えば、代表的バンド、ディーサイドには「キルザクリスチャン」という曲があるように、徹底してキリストやその信者を冒涜するスタンスなので、その思想活動が人々に夢を与えるか、と言われると疑問なのですが、クラウザーさんの攻撃対象はキリストやクリスチャンではなく、あくまで、オシャレ、モテ、世間といった類のものであり、ある意味、カウンターカルチャーといえないこともないので、ロック同様、人々に夢を与える音楽なのかもしれません(笑)


 映画での音楽は、デスどころか、スラッシュメタルすら疑わしく、ヴィジュアル系が過激になった程度なのですが、今はなきCDショップ、ディスクヘル並みにデスメタルの世界観を忠実に再現しても、普通の人はドン引きだと思うので、あれくらいで良かったのではないかと思います。松山ケンイチもデスヴォイスを頑張っていましたし。むしろ、気になったのは、デスメタル・ブラックメタル界の帝王、ジャック・イル・ダーク役のジーン・シモンズの方ですね。声からしてデスメタルをやる気がないのがちょっと(笑)せっかくバックに元メガデスのマーティー・フリードマンがいるのだから、もう少し、本職の凄みを見せて欲しかったなと。KISSはメタルではなくハードロックですけど。


 音楽以外にも触れておくと、松雪泰子が演じるデスレコーズの社長と白シャツに黒ネクタイのDMC信者が実に輝いていました。社長は原作どおりかなりクレイジーです。あの白鳥麗子さんからは考えられないテンションと表情です。信者の熱演ぶりも素晴らしく、遊園地のヒーロショーのシーンはわかっていても吹きましたし、信者の熱狂あってのライブシーンです。この2人はバンドメンバーのジャギ様やカミュさんよりも目だっていたと思います。主演松山ケンイチの根岸君&クラウザーさんも特に違和感がなく、音楽、ストーリー、クラウザーさんの過激な言動も丸くはなっているものの、原作の面白さやテンポの良さを壊していないので、かなり楽しめました。特に実家で弟に説教する一連のシーンは爆笑。NYの過激な女性の本音(SATC)もいいですが、夢と現実の間で苦悩する、根岸君の過激な本音も面白いですよ。





よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメント一覧 (17件)

コメントする

目次