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ジーンズの魅力は色落ち!高いジーンズと安いジーンズの違いとは

 ジーンズと言えば色落ち。そこに魅力、アイデンティティ、ロマンが詰まっている。
その考えに疑いを持ったことはありませんでした。しかしWWD1702号ジーンズ特集号の街頭調査を見ると、
消費者がジーンズに求める要素の1位は「シルエット・形」という結果。
これは一般層の話でありファッション好きの集まるElasticだと結果は
変わってくるだろうとアンケートを集計してみるとこちらでも1位は「シルエット」です。
ちなみにWWDの調査では人気のブランド1位ユニクロ、2位リーバイス、3位
ディーゼル、ザラという結果。


 安くて頑丈ならカーゴパンツ。シルエットの良さならスラックス(ドレス仕立てのパンツ)。
何にでも合う汎用性の高さならチノパン(チノスラックス)があります。
ではジーンズの魅力は何なのかと考えるとやはり色落ちに辿り着くのではないでしょうか?
青と白の織り成すコントラスト。これぞジーンズの魅力でしょう。


 アンケート結果から推測するに、おそらくジーンズというのはもはやコーディネートの
主役ではなく脇役なのだと思います。コーディネート全体で見たときにジーンズがどう見えるのか。
近くではなく遠くから見たらどう見えるのか。トップスや靴を際立たせる黒衣として優秀か?
それらを重視するならシルエットになるからです。



 ジーンズはリーバイス501XXが至高であり、その雰囲気に近づけるようレプリカの
ジーンズを色落ちさせることに腐心してきたのが私の世代(アラサー)です。
古着屋に行き安くて良い色落ちの501を探したり、時には紙やすりで色を削ったり、
カッターで横糸をほじくり出してダメージを加えたりもしたものです。
今は安くて手軽なお洒落を楽しむファストな価値観なので手間暇のかかる
色落ちにこだわるのはナンセンスなのかもしれませんが、高いジーンズと安いジーンズって何が違うの?
色落ちにこだわる意味ってあるの?それって楽しいの?と疑問を抱いている人も多いかと思います。
今回はそんな皆様にファストファッション、デザイナーズ、レプリカ系の3本の私物を紹介したいと思います。
比べて見ると結構違うんですよね(その差に値段分の価値があるかは置いておいて)。





■ユニクロのスリムフィット


ユニクロ.JPG



 巷で一番人気のユニクロです。細身、テーパード、濃紺がトレンドなので
スリムフィットを最近購入しました。ちょうど2,990円と安く販売されていたので
ラッキーでした。


 生地は日本のカイハラ製とアピールしており重さは10.5オンス(薄手)。
コットン98%、ポリウレタン2%のストレッチタイプ。
これはジーンズか?と思うほど履き心地が良くシルエットもすっきりしております。
普通のジーンズは13~14オンスが多くごわごわした履き心地なのでハッキリ
とした違いを感じます。


 色落ちはあっさりとした縦落ちと控えめすぎるヒゲが特徴。
今は紺と白のコントラストをくっきりつけるのではなく、
むしろクリーンな色落ちやリジッドに向かっているのでちょうど良い
塩梅の加工と言えるのかもしれません。色落ちの主張が激しくないので
ジャケパンスタイルにもはまる感じ。コーディネートの邪魔にはならないでしょう。
これが約3,000円というのは本当に安いですね。古着屋でリーバイスを
漁った日々が空しく感じます(笑)


 今回はこのユニクロのスリムフィットをモノサシに色落ちを比べて見てください。
今からデザイナーズ系とレプリカ系が出てきますけどどちらも細身のテーパードシルエットです。



■ディオールオムのブラックデニム


ディオールオム.jpg



 10年前のディオールオムのジーンズです。00年代においてエポックメーキングとなった通称「ブラックデニム」で、
これ以降股上がどんどん浅くなり、わたりや裾幅も細くなって名作「Jake」へと繋がっていきます。
世界的な流行もスキニー一辺倒になり日本の若者がディオールオムのジーンズに熱狂することになります。


 この頃は加工モノジーンズが主流で、色落ち部の紺と白(黒と白)のコントラストが
くっきりしているほどクールという価値観だったので、このジーンズにもそれがよく出ております。
見事なコントラストです。


 左右アシンメトリーな色落ち、太くて枝分かれしているヒゲ、細身のジーンズにくっきりとした
下りヒゲ(下がりヒゲは普通太めのシルエットにできやすい)、ウエスト部やミミの細かいパッカリング、
両裾にデザインされたように入っている二本の横線と細部にまでこだわりを感じさせる色落ちで、
クラッシュ、ペイント、コーティング、ツギハギなど必要以上に凝った加工をしていないのもクールだと思います。



 このジーンズの何がかっこいいのかというと、一つはその黒と白のコントラストですが、
もう一つは時代背景的なものです。ブラックデニムが出る前はドルチェ&ガッバーナのクラッシュジーンズや
ナインバーナインのグランジデニムが人気で、ジーンズのシルエットも骨太で男らしく、
着こなしもシャツをタックアウト、ストリート系の影響がまだまだ強かったのですね。
そこに白シャツをタンクイン、クールな細身のシルエット、長めの裾を女子高生の
ルーズソックスのように弛ませて履くというスタイルのディオールオムが登場し、
多くの男性がそのスタイリッシュさに新鮮さを感じ惹かれていったわけです。
その後モード系ファッションに傾倒する人が激増したのは皆さんご存知の通りであります。



 この加工がカッコイイか否かは見た人によって感想は違うと思いますが、
上のユニクロと比べて見てください。加工、縫製、パターン、生地など細かい
理屈は抜きにしてぱっと見の佇まいが違うと思いませんか?(そもそも色が違いますけども・・・笑)
その完成度の高さがデザイナーズ系の魅力の1つですね。
緻密に計算されデザインされているのです。


 デザイナーズのお値段は35,000円~くらいでしょうか(インポート)。
ただ、リセールバリューが高く、定価の半分以上回収できたり、
ごく稀にモノによっては購入価格より高く売れる場合もあるので審美眼があり
ワードローブの回転重視の人だとコストパフォーマンスは悪くないのかもしれません。



■リゾルトの710(ワンウォッシュ)


リゾルトワンウォッシュ.jpg



 濃紺、テーパード、スリムタイプ。ジャケットに合わせられるような
きれいめが今のジーンズの潮流です。具体的には
リーバイス505、APCのNEW STANDARD、レプリカ系なら66モデルあたりでしょうか。
これはリゾルトの710というモデル。今のトレンドにぴったりのジーンズで、この流れが来ることを予想して
1年前に購入したものです。


 レプリカ系とはリーバイス501のヴィンテージを至高とし、
その色落ちやディテールを再現しようとしているタイプのジーンズですが、
そこまで忠実に再現しているものばかりではなく、色落ち追求型ジーンズと言えばよいのでしょうか、
自分でジーンズを育てるのを楽しむジーンズでもあります。


 その代表的なブランドがドゥニーム。濃い染めが施されており、
誰でも簡単にコントラストのはっきりした色落ちを楽しめるジーンズとして
90年代から人気のあるブランドです。リゾルトはそのドゥニームの
ジーンズを作り上げた林氏が2010年に立ち上げたブランド。
旧式の染色方法と力織機により中国地方備後地区でオリジナル生地を完成させたそうで、
洗うたびに毛羽立つ1960年代のデニム生地を再現しているそうです。
とにかく他のジーンズとは全く違う毛羽立ちとザラつき感があります。


 もう一つの大きな特徴としてミミを見るとよくわかるようにかなりねじれております
(ミミが斜行している)。これもレプリカ系の特徴の一つ(普通はスキュー加工済でねじれない)。
ねじれはデニムが右上から左下に向かって綾目が流れている右綾だからねじれ、
ヴィンテージのリーバイスもねじれております(マニアはねじれるほど喜ぶ)。
もちろん左綾もありその代表格がリーです。


■リゾルトの710(約1年後)


リゾルト1年.JPG



 ジーンズの育て方には一家言ある方も多いと思います。方針としては、
洗濯回数をおさえてコントラストを出すのか。洗濯回数を減らさず細かい
パッカリングやアタリをつけるのか。サイズもタイトめをはいてくっきりとしたヒゲをつけるか。
それともゆるめをはいて太いヒゲと下がりヒゲをつけるのか。
最初にある程度考えておく必要があります。


 ジーンズの育て方のセオリーはあってないようなものなので、
各自研究するなり適当にやれば良いかと思っておりますが、
リゾルトに関しては林氏が「洗濯は表で洗って表で乾燥機50分」を推奨しているので
その通りにやってみました。リゾルトはドゥニームみたいにコントラストを
出すタイプのジーンズではないので、洗濯回数も多めにしています。


 私がやったことを列挙しますと、サイズは2インチアップ、最初の一ヶ月は寝間着として着用しシワを定着させる、
洗濯は適当(一ヶ月に一度は洗っている)、ジーンズ用の洗剤は使わない(蛍光剤入りを使用)、
ボタンを全部留め表向きで洗濯、干す時も表向きのまま、時間のある時はコインランドリーに行きガス式乾燥機に
突っ込みに行く(12分100円で48分回した)、乾燥後アイロンでミミを開くくらいでしょうか。
巷のセオリーとはほぼ正反対ですね。ジーンズを痛めつけるスパルタ式です。
林氏に言わせるなら「たかがジーパンや!」の精神です(笑)
するとこんな色落ちになりました。感想としてはリゾルトは頑丈なのと
色落ちがやや早いですね。青みが強いのも特徴でしょうか。


 色落ちの方はなんといってもKOLORのパッカリングパンツみたいなキャタピラ状のボコボコっとした
ミミのアタリが特徴的。縦落ちはあっさり。ヒゲとハチノスはまずまず。
下がりヒゲは細かいのがビッシリつきました。裾やポケットまわりのパッカリングも出ており、
フロントボタンのアタリもついています。濃いインディゴデニムに表情をつけるのが狙いなので
これでほぼ完成ですけど、もう半年から一年くらい経てば縦落ちが進んでヴィンテージっぽい
見栄えになるのかもしれません。


 この色落ちがカッコイイか否かは見た人によって感想は違うと思いますが、
一番上のユニクロと比べて見てください。どちらのジーンズも遠目だと濃紺のジーンズです。
でも近くで見比べるとかなり差があると思うのです。
リゾルトの方が生地がボコボコっとしているので濃淡がつき立体感と迫力が
あるように思いませんか?生地に表情がありますよね。


 レプリカ系のお値段の相場は15,000円~25,000円くらいでしょうか。
レプリカ系は育てることを前提としているので色落ちが遅く頑丈にできております。
普通にはいていれば5年は持ちますので、1本2万円と仮定すると、
1年あたり4,000円でユニクロを毎年買うのと同じくらいです。
時間をかけて自分で育てるので満足度も高いです。


■おわりに


 最近は「若者のジーンズ離れ」と言われております。私の世代だとグラビアアイドルを
品評するのと同じノリで色落ちについてあーだこーだと語り合ったものですが、
おそらく今の若者たちはジーンズについて語る機会や場所があまりないのではないでしょうか?
物心ついたころからリーバイス神話の崩壊とユニクロ快進撃の中で育ってきており、
色落ちに無駄にこだわったり(根性穿き・洗濯しないのはdisの対象)、
薀蓄にうるさいのはナンセンス(価値観が古臭い)という考え方があるのではないでしょうか?
ネットを見ていても色落ちについて語っているのは若者ではなく
おじさまたちが圧倒的に多いですよね(ジーンズの色落ちにこだわる≒体型の崩れたおっさんという記号)。
だからストレッチ入りのジーンズでシルエットや美脚にこだわるのでは?



 しかし、3月24日に開催された銀座ランウェイのテーマが「デニム」だったように、
ジーンズはコーディネートの脇役や部品ではなく主役をはれるアイテムであり、
大げさに言うと日本の誇りでもあります。ファッションに興味があるのなら
是非色落ちにもこだわって欲しいなと。ジーンズを育てたことがない人は
一度くらい経験しておいて欲しいなと。いち服好きとしては思うのです。
ジーンズを育て始めるのに秋はちょうど良い季節ですよ。



【企画】隣のデニムは青い


 「お前は何もわかっていない!」とジーンズについてモノ申したい方もいらっしゃるかと思います。
「ジーンズの魅力は・・・」「高いジーンズは・・・」「安いジーンズでも・・・」
「今の加工のクオリティは・・・」「シルエットの重要さは・・・」等々、
いろいろと語りたいことありませんか?(笑)


 デザイナーズの加工モノでも人によって重視するポイントが違いますし、
レプリカの育て方もブランドや人によって違うでしょう。
ユニクロをカッコイイ色落ちに仕上げた人もいらっしゃるかと思います。
要は値段ではなくどれだけこだわったかですよね。


 そこでジーンズ好きの皆様。「隣のデニムは青い」と見た人が嫉妬するような、
そんなジーンズをElasticに投稿してみませんか?その色落ちについて思う存分語ってみませんか?
画像は大きめで、このブログに収まる範囲、400×300以上でお願いします。
あまりに大きいとこちらで縮小します。テキストはそのジーンズの好きなポイントや
洗濯の方針などを語っていただければOK。画像とテキストはメールで「rejectionrole5686@mail.goo.ne.jp」まで送ってください。
それでは投稿をお待ちしております。お気軽にどうぞ。





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この記事を書いた人

コメント

コメント一覧 (8件)

  • 自分はデニムはガンガン履いて適当に洗うっていう何のこだわりもない派です。というより自然に履いてその結果ひげがついたり、色落ちしたりっていうのが本来の姿だと考えています。
    でもdaleさんのディオールのデニムは理屈抜きでカッコいいですね。うらやましいです。こんなの見せられたら、投稿しづらくなりますよ笑

  • 今まさにリゾルト710を二本ローテーションで履いています。
    ユニクロのスリムフィットとシルエットはどれぐらい違いがありますか?

  • ジーパンにレクサスが買えるほどの金をつぎ込んだ馬鹿野郎なんですが、
    色落ちや汚れを気にするあまりに
    数十本ものヴィンテージ・レプリカジーンズはほんど日の目をみることなく
    ユニクロのテーパードジーンズばかり穿いています… 
    大馬鹿野郎です…

  • よしお△!
    それ程若い人はデニム育てないんでしょうか?履いたまま風呂に入ったり海で泳いだり人生で1度くらいはするでしょ?マラが付いてれば。
    洗わないやり方で色落としたいけど日本の湿気じゃきついんですよね~クラブベルルッティみたいにデニムオフ会でもすっか!

  • ひと周り上のおじさんはジーンズの色落ちに拘る”若いもん”を冷ややかな目で見ていたような記憶がありますw。もちろん同年代でも時流にノっていた人も多数いたと思います。

  • >RJさんへ
    自然に履いて~というのに同意です。
    そんなジーンズの投稿を皆様からお待ちしております。
    >710さんへ
    スリムフィットは薄手のストレッチなので自分の脚のラインがモロに出る感じでしょうか。
    股上も浅めで若者向け。
    対して、リゾルトは股上深めの大人のジーンズだと思います。シルエットも自然な感じのテーパードです。
    >よしおさんへ
    ヴィンテージは着用したくない。
    その気持ちわかります。
    私もそんなアイテムがいくつかありますので。。。
    >ザックワイルドさんへ
    履いたまま風呂に入ったりのくだりはマニアすぎる(笑
    >ひと周り上のおじさんは
    90年代だけが珍妙だったのかもしれませんね・・・

  • ヤコブコーエンやトラマロッサなどのドレス系デニムって、デニム好きから見るといかがですか?

  • >ヤコブコーエンや
    ジーンズとデニム生地を使ったスラックス。
    みたいな感じで比べられないのではないでしょうか?
    特にストレッチが入っていると。

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