MENU

古着漁りの一例をご提案「古着枕草子」

古着枕草子.jpg




春はフレラコ。やうやうなくなりゆくサイズ、細長くたなびきたるシルエット、あはれなり。



夏はTシャツ。チャンピオンはさらなり。ラッセルサウザンもなほ。
へインズなどもをかし。


秋はニット。英国製ウールふかふか肉厚気持ちよし。プリングル、バランタイン、
ブルックスブラザーズのカシミアなど、はた言ふべきにあらず。



冬はコート。バーバリーのトレンチくそ重し。わろし。




 出オチです。ツイッターで出回っている夢枕草子にインスパイアされました(笑)


 古着は他人と被らない、一点モノとはよく言われますが、古着にはだいたいの
相場というものがあり、一部のブランドないしアイテムに人気が集まるため
古着屋は結構似たり寄ったりのセレクトや値付けになっております。
それは古着屋に通っていればそのうち気付きます。


 海外に買い付けに行っているか。国内中心(フリマやオークション等)で集めているのか。
売れ線ばかり揃えているのか。オーナーの感性でピックしているのか。
安さ重視か。状態重視か(デッドストック)。物量で勝負か。クオリティーで勝負か。
アメリカ古着か。ユーロ古着か。その各割合に差があるくらいでしょうか。


 なので、古着探しは古着屋探しからスタートするわけですが、古着屋を何件も回るのが
めんどくさいという方はスリフト系の大手古着屋(例:ハンジロー、シカゴ、サンタモニカなど)に行けば
てっとり早く古着漁りを楽しめます。ファストファッションのように接客も基本的には放置なのでお店にも入りやすいですよ。
ただし古着が個人店とは比べ物にならないほど量が多く、何を目安に探したら良いのか
わからず面食らうかと思います(むかし私も原宿ハンジローで衝撃を受けた)。
そこでこの古着枕草子というわけであります(笑)


 古着漁りはディテールの知識必須(鑑定眼)で敷居が高いイメージがあるかもしれませんが、
取っ掛かりはブランドタグで気軽に探せば良いかと思います。
ある程度の上質さと価値を保証するのがブランドタグです。
古着屋でこそ活用すべきです。個人店だとオーナーがあらかじめピック
しているので「当たり」を見つけやすいのですが、スリフトでも
特定のブランドやアイテムに絞れば見つかることがありますので、
もう少し詳しく説明していきたいかと思います。




■春はフレラコ


ラコステペルー.jpg

ペルー製。年代は90年代以降で比較的新しい


 春はサイズが揃っているうちにフランス製ラコステのポロシャツ、通称フレラコを買う季節です。
暑くなってから探すとすでに小さいサイズがなかったりします。フレラコは現行と比べ
細長いシルエットが特徴です。目印となるのはタグ。Made in「France」「Peru」
「Morocco」「Spain」 を選ぶ。そしてサイズ、状態、「France」を優先して狙いたいところ。
ただし古すぎるFrance製品(タグのMade in Franceが赤字)はダックテールかつ着丈が長すぎる
本気テニスウェアなのでオススメしません。それと黒や紺などは色が剥げていることも
多いので照明に騙されずよくチェックした方が良いです(特に襟)。
紛らわしいラコステの偽物も多いので要注意。ワニがひっくり返っていたり2匹重なっていたり
珍品を探すのも楽しいのですが(笑)慣れてくるとタグを見なくても生地の手触りでわかるようになります。
お値段は3,000円前後です。2,000円以下でも十分見つかりますし、
高級ラインであるクラブラインが置いてあるお店もあります。


■夏はチャンピオン


チャンピオン70.jpg

青の霜降り、リンガー、バータグ、カレッジ


 夏はTシャツの季節です。狙うはもちろん王道チャンピオン。
ヴィンテージは70年代のバータグまでは比較的容易に見つかります。
オススメは「コットン88%」のカレッジもの。デザインが選び放題です。
ラッセルのカレッジTやへインズの70年代(△タグ)もよく出てきます。
ブランドにこだわる必要はありませんが買うならコットン100%が基本です。
カレッジものなら「Tシャツ」という言葉の意味を肌で感じることができるかと思います。
ペラペラのカットソーでは物足りなくなるかも?注意点としては、縮んでいることが多いので
サイズ表記はあまりあてにならないこと。ワンサイズ程度小さくなっていることはザラです。
それが現行にはない絶妙なサイズ感になっていたりするので魅力でもあります。
値段はピンきり。2,000円~という感じでしょうか。
チャンピオンは2~3年前に高騰したのですが今はだいぶん落ち着いてきております。



■秋はスコットランド製のカシミア


ニーマンマーカスカシミア.jpg

ニーマンマーカスのスコットランド製(デッドストックで発見)


 秋はニットが大量に出てくる季節です。現行と昔のニットでは生地の厚みが違います。
状態やサイズなど難アリが多く、なかなか理想のアイテムに巡り会えませんが、
3,000~5,000円程度でふかふかで良質なカシミアが手に入るのは古着屋だけ。
現行で買うと高く古着で買うと激安になる代表的なアイテムがカシミアです。
特にバランタインが見つかればラッキー(地味な色目ばかり出てきますが)。
プリングル、ブルックスブラザーズ、ライル&スコットはよく出てきます。
ブランドはこだわる必要はないですがスコットランド製にはこだわりたいところ。
現行でスコットランド製のカシミアにはなかなか出会えません。
このニーマンマーカスも現行はアジア製やイタリア製がほとんどです
(スコットランド製もあるのでしょうか?)。


■冬はバーバリーのコート


バーバリーステンカラー.jpg

重く、でかく、長い。だが、それがいい!


 冬で買うのはもちろん重衣料であるコート。バーバリーとアクアスキュータムの
トレンチ(orステンカラーコート)、グローバーオールのダッフルが基本です。
ロンドンフォグもよく出てきますがこちらは知名度的にやや落ちます。現行と昔のコートは生地の打ち込みが全然違いまして(ツイードなども顕著)、
着た時のズシッとくる重さはこれぞ重衣料とある意味感動します(笑)
着丈が短く軽い軟弱な今風コートはけしからん!そんな人にはたまらないかと思います。
お値段も1万円前後です。ただしゴツイので着こなすにはそれなりの体型が必要に
なってくる男のロマン的なアイテムです。ファッション誌のスナップではレディースを
着用している方もよく見ますし、お直しに出して今風のサイズ感にする方もいます。
それくらい昔のしっかりとした生地はマニアに評価が高いのですね。
古着をそのまま着用する場合は、「軽い・細身・着丈が短い」の今のトレンドから
逆行していることを理解しておく必要があります。


■通年でネクタイ


エルメスタイ.jpg

エルメスですら3,000円で出てくる


 年間を通して漁れるのがネクタイです。これは意外な穴場?かもしれません。
80年代以降のアイテムが多いのですが、ラルフローレン、ディオール、
YSL、バルマン、ニナリッチ、ヨウジ、ジバンシー、アルマーニ、トラサルディ、オースチンリードなど
豪華なブランドラインナップでごっそり出てまいります。ライセンス品ばかりと言えば
悪印象かもしれませんが、変態チックで悪趣味な柄ばかり出てくるのも面白いですよ(笑)
なお粗悪なモノも多いので、生地がペラペラだったりシルク100%ではないモノ、
歪みやシワがきついモノ、大剣裏の先端部分を内側に折り曲げた時の整合性が悪いモノ
(良いモノは三角形がぴたっと一致)は避けた方が無難。


 これは大量に生地を触っていて一本だけ手触りが違うなと引っ張り出してみるとエルメスでした。
柄は地味な感じですけど、私は緑という色目が好きなのと3,000円という値段に惹かれて
回収しておきました(少しでも気になったアイテムは理屈をつけて回収する服オタの悪癖が発動)。
ネクタイ幅も8.5㎝と今のジャケットにも合わせやすいかなと。
端正なギークたちへ。エルメスの技ありタイ」と
比べてもそんなに古さは感じないと思いませんか?やっぱり古臭い?(笑)



■おわりに


 最近は大手古着チェーン店もオリジナルを展開していたり、古着も00年代以降のわりと
最近のアイテムばかり出てくるようになりました(アバクロ、ギャップ、アメリカンイーグルなど)。
DEPT STOREも昨年全店閉店し、20年続いた代官山のVOICEも閉店(原宿とオンラインのみに)、
スリフト的なお店で大量の古着を漁るというのもなくなりつつあるファッションの楽しみ方の
1つなのかもしれません。古着が欲しければ個人の古着屋を回れば済む話ですが少し寂しいですね。


 今回挙げたのはあくまで古着の漁り方の一例です。「City boys」をスローガンに挙げる
POPEYEが12月号で「最近、古着屋に行った?」と古着にページを割いていたので
それを意識して選んでみましたが、若者から大人までいける漁り方だと思うので皆さんもどうですか?
個人の古着店だとだいたいチェーン店の1.5倍から2倍程度のお値段しますので
漁りがいがあります(それとも時間の無駄?笑)スポーツの秋、食欲の秋、
そして古着の秋。秋は古着の褪せた色やデザインが魅力的に見える季節です。






よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメント一覧 (39件)

コメントする

目次