・信頼感、説得力が上がるネクタイの締め方 :日経ビジネスオンライン
http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20140926/271732/?P=1
要約すると、世間一般では7~8割の人がセミウィンザーノットを使っているけど、
適切な結び方はダブルノットであるというお話。
今は7~8割の人がセミウィンザーノットなの?セミワイドにセミウィンザーってそんなにアンバランスなの?それって書き手の主観なのでは?「シャツの下のシャツ論争(元々下着うんぬん)」と同じで
また原理主義者の押し付け?と憤りたくなるのはわかります(笑)
というわけで、今回のお題はネクタイの結び方について。
結論から言えば、スーツのスタイル、シャツの衿型、ネクタイの素材で結び方を変えればOKなのですが、
セミウィンザー党、ダブルノット党、プレーンノット党、各々に主張があるかと思います。
それを少しまとめてみました。
■ナチュラルな着こなしにフィットするダブルノット
まずは日経ビジネスで推されているダブルノットから。
ネクタイの結び方指南でダブルノットが真っ先に出てくるのは珍しいのですが、
これに関しては落合正勝氏の『男の服装術』が最も有名かと思います。
現代のモダン・クラシックなネクタイの結び目は、ダブルノット(二重巻き)である。
ダブルノットを作るには、大剣を首元で2回小剣に巻きつけ、締める。
多くの人たちは、クラシックな結び目としてウィンザーノットを挙げる。
ウィンザーノットは確かに、ノットのプロポーションがもっとも整頓されている。
だが、それが現代にフィットするかは別の次元で考えるべきだ
落合氏はウィンザーノットとダブルノットを対比させ、ウィンザー公が生きた時代は全体的にかたくてカッチリ、
比べて今の時代はやわらかくナチュラルな着こなしなのでダブルノットの方がよく合うと時代の変化を絡めて主張しています。
落合正勝氏はクラシコイタリアの権威であり、『男の服装術』はスーツ着こなし本の決定版です
(未だにこれを越えるスーツの教科書はない)。おそらく、日経ビジネスの記事は落合氏の服装術がベースになっており、
ウィンザーノットをセミウィンザーにアレンジして持論を展開されたのではないでしょうか。
ただ、『男の服装術』が出版されたのは99年。90年代です。クラシックはそこまで時代に左右されないとは言え、
10年代の今の時代にフィットするかは人によって見解が異なるはずです。20年近く経っていますから。
■無難?平凡?中庸?セミウィンザーノット
せっかくなのでもう少し時代を遡ります。
この『男の服装術』が登場する前は何が教科書だったのかというと、
VANやTPOでおなじみの石津謙介氏が関わっていたMEN’S CLUBです。
その別冊である『ビジネスマン服装術(79年)』での指南をまとめると下記の通り。
・プレーンノット⇒結び目が小さいのでアメトラ向け
・ウィンザーノット⇒イギリスのカントリースタイル、ワイドカラー向け
・セミウィンザーノット⇒3種類の中でいちばん平凡、ヨーロピアンスタイルにもマッチ
この3つの結び方が基本でダブルノットは出てきません。多くのビジネスマンがセミウィンザーノットを採用しているのは、
レギュラーカラーにもっとも合うのがセミウィンザーノットとされているからです。
エスカイアーノットはウィンザーノットより少し小さく、
プレーンノットよりも少し大きな結び目のできる結び方である。
このタイプは俗にセミウィンザーノットとも呼ばれ、
多くのビジネスマンたちがこの結び方を採用しているようだ
ちなみに今の10年代はレギュラーよりセミワイドが推されておりますが、
そのセミワイドに合うとされている結び方もセミウィンザーノットなので、
「世間一般では7~8割の人がセミウィンザーノットを使っている」という考えに
至っても不思議ではありません。だいたいの人がシャツの衿型はセミワイドかレギュラーですよね?
しかし、今現在、ファッション誌やスーツ指南本で真っ先に紹介される結び方は
セミウィンザーではなくプレーンノットなのです。フォアインハンドとも呼ばれもっとも基本的な結び方です。私の印象ではプレーンノットの人も多く若い人は特にその傾向が強いので、いくらセミウィンザーが無難とは言え7~8割もいるのかは疑問です。
■コンパクトな着こなしにプレーンノット
落合正勝氏がお亡くなりになられたのが2006年。その翌年である2007年くらいからスーツのトレンドが目に見えて細身になるという大きな変化が訪れます。今ではスキニースーツなるものまで登場しておりますが、全体的に着こなしがコンパクトになり、ネクタイの結び方もコンパクトなプレーンノットが好まれるようになったのではないかと私は考えています。
例えば、Gainer編集『スーツの着こなし集中講座(2013)』にはこのような記述があります。
薄色シャツと濃色タイを合わせた着こなしは、Vゾーン内でのメリハリがしっかり出るので、タイの結び方が重要。やはりキリット引き締まったイメージを作るのが大切なので、タイの結び方はもっともコンパクトにまとまるプレーンノットが適している。
今は10年前からは考えられないほどスーツの事情も変わり、1着目のスーツは黒にすべきという指南まであります。
その理由はビジネスから冠婚葬祭まで使える汎用性の高いスーツだから。同様に、ネクタイの結び方もプレーンノットさえ押さえておけば応用がきくという考え方なのではないでしょうか。
こうして見てみると、時代によってネクタイの結び方指南にも
微妙な変化がありますが(大筋は変わりませんけども)、皆さんはどの結び方を使っていますか?私はセミウィンザーです。平凡です(笑)
コメント