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香水の毒舌格付け本『世界香水ガイド』

「匂いの帝王」が5つ星で評価する!世界香水ガイド☆1437 「匂いの帝王」が5つ星で評価する!世界香水ガイド☆1437
芳山むつみ

原書房 2008-12-05
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 「これは凄い!」そう言わざるを得ない香水のガイドブック『
「匂いの帝王」が5つ星で評価する!世界香水ガイド☆1437』が登場。
一言でいえば、香水のミシュランで、世界の227社の香水1437点を5つ星で評価している、香水初のランキング本です(5つ星は傑作、4つ星はおすすめ、3つ星はまずまず、2つ星は残念、1つ星は不快)。それだけなら、ただの興味深い本で終わったかもしれません。しかし、本書のもう1つの特徴として、批評性の高さをあげることができます。ファッション誌のようにベタ褒めというスタンスではなく、レビューがことごとく毒舌なんですね。著者の香水愛を感じるくらい、そこは徹底しております。こういう批評はなかなか読む機会がないと思うので、ファッション好きもそうでない人も一読の価値ありです。




 まずは、メンズの香水で人気1位、2位を争うブルガリから、ど定番の「ブループールオム」のレビューを紹介したいと思います。



☆☆スパイシーフレッシュ


誰かが洗濯石けんのムスクと、オリエンタルのふりをした甘いシトラスとスパイスを、お洒落にドレスアップさせようとした。甘ったるくてくどい。青いボトルの男性用香水を信じない方が前からいいと思っていたけど、再確認。


ブルガリの「ブループールオム」叩きから、青いボトル全般まで飛び火しております。青いボトルは爽やかな香りが多く、「サムライ」や「ウルトラマリン」あたりもモテ香水(定番)として人気なのですが、この寸評を読んだ人は涙目になりそう。


 モテ香水といえば、やはり、爽やかな香りよりもセクシーなフゼア・アンバリー系でしょ!という人も多いと思いますが、その代表的な香水がシャネルの「アリュールオム」でしょうか。こちらはこう評されています。



☆ウッディアンバー


ピエールブルドンが美しく、実にシンプルな「クールウォーター」を作ったときは、自分が何を生み出したかわからなかったに違いない。以来、何百種類ものイミテーションが出回ることになった。改良できないものを改良しようとしたけど、けっきょくお腹のあたりに贅肉をつけるだけに終わった。この香水は勝気なばかりでじつにつまらない。シャネルの名にふさわしくない。


シャネルといえば香水ビジネスの先駆者で、「No.5」があまりにも有名なため、シャネルには香水というイメージが付きまとうと思うのですが、そのシャネルにも容赦がありません。たとえシャネルであろうと、ダメなものはダメ、と切り捨てております。


 定番やモテというのから、あえて外したセレクトをするのがファッション好きです。斜めに構え「オレ・ワタシはわかってる!」と主張するスノッブさんですが、その中でもわりと定番なのがイッセイミヤケ「ロードイッセイ(イッセイの水)」あたりでしょうか?ここでは「ロードイッセイ」ではなく「ロードイッセイプールオム」の方を
取り上げてみます。



☆☆☆発泡性レモネード


奇妙なウコンの収斂性に活気ある柑橘系がちょっぴり混ざって、女性用「ロードイッセイ」よりいくらかましになっている。アジアの人造フルーツフレーバーによくあるような妙に香りのきついハーブと調和していないのが、かえって面白い。驚くほど持ちはいい。気持ちいいい
清潔感が楽しめる。


褒めているのか、けなしているのかよくわかりませんが、とりあえず、
「アジアの人造フルーツフレーバー」のくだりに痺れる憧れるぅ!


 もちろん、最近の香水も登場。特に「ユニークさ・品質そして現代的なエレガンスを追い求めるジェントルマンに向けて創造されたフレグランス」として昨年発売された、プラダ初のメンズ香水「アンバープールオム(プラダマン)」の酷評ぶりは特筆もの。



☆☆ウッディアンバー


地味で特徴のない男性的な香水を意図しているようだ。最近の退屈で
陳腐でよくあるパターンのごった煮。


アヴァンギャルドで斬新なメンズスタイルを多々提案してきたミウッチャ・プラダに対し、「地味」「特徴のない」「退屈」「陳腐」と、これでもか、というほどプライドをズタズタにする言葉を浴びせております。そして「プラダ」のページでは、「ミウッチャプラダは、ファッションにおいては正真正銘、先見の明の持ち主。でも香水に関してはからっきしだめ」と徹底してダメだし。


 このように、とにかく、最初から最後まで人気・知名度関係なく痛烈です(笑)ちなみに、人気どころの香水で5つ星だったのが、ディオールオムの「ディオールオム」、ブルガリの「ブラック」、シャネルの「プールムッシュ」あたり。そして驚いたのが、ヨウジヤマモトの「ヨウジオム」が5つ星評価で、「これに匹敵するほどの男性用香水は他に二つか三つしかない」と大絶賛されているんですね。今では廃番となってしまった「ヨウジオム」ですが、いちヨウジファンとしても、是非、復活させてほしいと思います。



 以上、メンズばかり取り上げましたが、もちろん本書はレディースの香水が中心です。冒頭のコラムやQ&Aも面白く、巻末には「女性用香水」「男性の香水」「男性向け女性香水」「女性向け男性香水」「フローラル系」などのトップ10リストもある親切ぶり。あと、値段も1,800円と安いです。普通、これくらいの分厚さ(400ページ以上)のファッション本は2,000円以上します。だいたい、3,000円から5,000円くらいの価格帯です。写真がなく、イラストも少なめで文字ばかりですが、その分、内容が濃く充実しているので、十分、1,800円の価値はあると思います。「匂いの帝王」とも称される、科学者ルカ・トゥリンらが評価する『世界香水ガイド』。
ファッション・香水好きはマストな一冊でしょう!





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この記事を書いた人

コメント

コメント一覧 (5件)

  • ルカ・トゥリンはワケわかんない疑似科学を使った理論で批評を出していることで有名です。
    毒を売りにした細木数子と似たり寄ったりというw

  • 香水界の細木数子ですか。
    「この香りをつけると死ぬわよ」とか言い出すんでしょうかw
    しかし、ブルガリブラック五つ星には同意です。
    あまりにもメジャーすぎるものだと「香害」(つけすぎ)の人も
    多いでしょうから、余計酷評になってしまうのかもしれません。

  • 個人の体臭で香水の匂いも変化するのは常識だと思うのですが…それをランキングつけちゃうなんて面白本ですねw

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