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本格靴にまつわる36のウンチクコラム『靴を読む』

靴を読む (本格靴をめぐる36のトリビア) 靴を読む (本格靴をめぐる36のトリビア)

山田 純貴

世界文化社 2012-10-02
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 BeginやMEN’S EXなどで活躍されているベテランライター山田純貴氏が
語る靴のウンチクコラム集が本書『靴を読む』。表紙はオールデンのVチップです。
Beginと言えばオールデンをよく取り上げる雑誌ですが、本書もオールデンネタや
アメリカ靴に関する話が多め。Begin愛読者ならご存知のウンチクも多いかと思います。
例えば、タッセルスリッポンの生みの親はオールデン、
ブルックスブラザーズの靴はオールデンが手掛けていた、
オールデンがコードバンのホーウィン社を救った等々、どれも有名な話ですよね。



 他にも、イギリス、イタリア、フランス、スペイン・ドイツ、日本のメジャーブランドの
代表モデルのウンチクが一通り紹介されております。イタリア靴のコラムがわずか4つで、
ア・テストーニ、グッチ、トッズなどもっと語るべきウンチクがあると思ったのですが、
アメリカ靴に偏っているのは著者の好みでしょうね。
スニーカーの話もトップサイダーとスプリングコートくらいです。


 本書はブランドのプロフィールや代表モデルに関するストーリーが話の中心で、
靴の文化史・礼節、デザイナー・作り手の話、映画・文学、履いている著名人、
産地の話などそういうウンチクはほとんど出てきません。
あくまでブツに関するBegin的な切り口なのですが、ファッション同様
ブランドのプロフィールやウンチクも日々アップデートされていくので
確認の意味も込めてマニアの方も本書を読んでみてはいかがでしょうか。




 私も本書を読み脳内に保存しているウンチクをいくつかアップデートしておきました(笑)



コードバンをなめすことができるタンナーはホーウィンのほかに兵庫県姫路市の
新喜皮革があり、また、長野県飯田市の宮内産業も2009年にコードバンの
なめしを再開していますので、現状、世界中でこの3社のみということになります。


 コードバンをなめすことのできる会社は世界で2社のみというウンチクは古いものになったようです。
1社増えましたのでウンチクを垂れる方はご注意を。



クラークス兄弟の直系4代目にあたるネーサン・クラークス氏が第二次世界大戦中、
進駐していたビルマの友人から、インドで作らせたゴム底の靴を見せられ、
これをヒントに、戦後、同氏がスエードのアッパーにクレープソールを組み合わせた靴を試作。


 ボーア戦争や第一次大戦で履かれていた砂漠用ブーツが始まりというウンチクは
どうやら正確ではないようです。ネーサン・クラークスが従軍中に見た軍靴をアレンジして
デザートブーツの型が生まれたのかもしれませんが、「インド⇒砂漠⇒スェード」という
着想で自分の試作した靴に「デザートブーツ」とネーミングをしたという説の方が説得力があります。
少なくともクラークスのデザートブーツは砂漠用に開発された靴ではないようです。



 こんな感じで本書を読めばアップデートすべきウンチクが次々と見つかります。
クラークスのナタリーがドラシューの原型説、ジョージコックスの売上70%が日本、
チャーチの経営はプラダでチーニーの経営はチャーチ家など大小さまざまな
36以上のウンチクがコラムに散りばめられておりお腹いっぱいになりました。






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