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『今日から使える 大人の男のオシャレ塾』に見る男女のセンスの違い

今日から使える大人の男のオシャレ塾―男性ファッションの「そもそもどうしたらいいのか?」がわかる 今日から使える大人の男のオシャレ塾―男性ファッションの「そもそもどうしたらいいのか?」がわかる
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 多くの男性客のファッションニーズに応えてきた阪急メンズが監修する
『今日から使える 大人の男のオシャレ塾』が発売されました。
お洒落ハウツー本はイメージコンサルタント、スタイリスト、服飾評論家など
著者の肩書は様々ですが、百貨店の監修は珍しいなと思い読んでみました。


 百貨店監修なのでお堅い着こなしかな?と読み始めますと、
MEN’S EXの「大人のスタイル基本のき」やGakken Mookの「メンズファッションの教科書シリーズ」と
似たようなコンサバベースです。ただ、一点違うのは女性のセンスも入っている点です。
阪急メンズ館の「スタイルメイキングクラブ」には
女性スタイリストも多いので、その意見が反映されているのでしょうね。


 皆さんはファッション誌の女性座談会・女性提案のスタイルで「何か違うなぁ」と
思ったことがありませんか?それはプロのファッションアドバイザーでも同じです。
女性の組んだコーディネートはロジックの良し悪しは別として違和感があるのです。
私は今まで何十冊とお洒落ハウツー本を読んでいるのでその違いがなんとなくわかるのですが、
男性と女性では根本的なセンスが違うのでしょうね。


 その感覚的な違和感を言葉にするのは難しいのですが、今回はそれにチャレンジしてみることにします。
本書の監修に女性はいないのかもしれませんが、「いる」と仮定し話を進めていきたいと思います。
全て私の勘違いの可能性も大なので話半分でお願いします(笑)
ではまずドレスダウンのさじ加減から。




・ドレスダウンのさじ加減


今日から使える 大人の男のオシャレ塾2 (2).jpg



 ドレスダウンというと女性はてっとり早くダメージジーンズで崩す傾向にあるように思いますが、
男心はもっと繊細なのです。チーフを取って、まずは靴をローファー(タッセル)に、
それで足りないならスラックスをコットンパンツにするくらいで十分なのです。
これで淡いブルーのOXBDシャツが生きます。裾をくるっと巻けば今風のアメトラテイストです。
ワイルド路線で行くのなら、
「チェックシャツ+(無地のニット)+ジーンズ+スニーカー(orドラシューorスエードのチャッカ)」で
LAセレブ風でしょうか。ちなみに、黒ジャケ+ダメージジーンズ+ドレスシューズ+
Vネックというコードでお兄系(≒ギャル男)になります。それを避けるためにも、
大人の男性なら濃紺のリジッドジーンズを合わせ、このコーディネートに使われているような
ヒゲのしっかり入ったワイルドなジーンズは黒ジャケに合わせないと思うのです。



・トレンチに発色の良い赤タートルニット


今日から使える 大人の男のオシャレ塾2 (1).jpg



 女性だとロングコート(例:N-3B)+赤(orオレンジ)タートルというのはよく見ます。
その着こなしを男性に流用したのでしょうか?しかし。男心はもっと繊細なのです(2回目)。
少なくともこれが基本形ではないでしょう。差色に赤を使うのはよくありますけど、
この場合、Vネック(orカーディガン)+シャツという組み合わせが多いです。色も真っ赤ではなくボルドー。
顔から下を真っ赤にするほどチャレンジャーではないのです。一段階派手さを落とします。
そして靴はモカシンのような軽さを出す靴ではなく、ミリタリーテイストの
トレンチだからこそ靴もブーツなどのごつめを合わせたくなるんですよね。トレンチは見た目が重いから足元を軽やかにしてバランスを取る。反対の要素を入れて中和する。これは女性誌でよくやる甘辛ミックス的な考え方です。男性は全体の調和より服の背景重視です。



・英国調の解釈


今日から使える 大人の男のオシャレ塾3.jpg



 え、英国調?美輪明宏調ではなく?と思わず突っ込みたくなりました。
何度も言いますが男心は繊細なのです(3回目)。英国はシックとパンクの
二面性があるとはいえ大人がこの配色は攻めすぎではないでしょうか。入門書という位置付けの本書なので余計浮いて見えます。
確かにきれいな配色ですけどこれを着るのはイケメンではなく大人の男性、言い換えたら普通のオッサンなんですよ(笑)それを自覚している大人の男性は街で目立つ方ではなく調和する方を選ぶはずです。「ファッションの印象を人に残さない」。それがイギリスのダンディズムです。そしてツイードの鞄が英国調という理屈はわかります。
しかしパンツの裾をダブルにしたら英国調という理屈は厳しい。
せめてカーディガンをざっくりとしたショールカラーのニットに
チェンジして欲しいところ。



 女性は3~5メートル先から見たときにオシャレな雰囲気が出ているか。
その全体のバランスを見ています。「後姿美人」なる言葉もあるくらいです。
だからアイテムの形状の組み合わせ、配色、それが自分にマッチしているかに凝ります。
それに対し、大人の男性の目線は1m以内のインファイトなのです。
素材、ディーテール、貴金属の組み合わせ方が大切、つまり繊細なんです(笑)
だから、服飾評論家のセンチ単位のオシャレ指南が一部の服オタに人気だと思うのですが、
服オタも一般人も男性であることには変わりませんので傾向としては同じでしょう。


 本書は「徹底したユーザー視点で考える洋服の着こなし方がわかる一冊」とのことですが、
他のお洒落ハウツー本と比べ「細かさ」に欠けています。
おそらくスーツの項目が男性でカジュアルは女性が監修したのではないでしょうか。
コーディネートも服の平置きがメインで着画はほとんどありません。
その点でもMEN’S EXの「大人のスタイル基本のき」に劣っています。
いっそのこと、「女性目線で選んだ女性にウケる大人のお洒落塾」や「お客様の要望、疑問、
不安から見えてきた、大人のお洒落の落とし穴」みたいなタイトルで一冊読んでみたかった。





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この記事を書いた人

コメント

コメント一覧 (12件)

  • すごい分析力ですね、納得させられます
    daleさんの女目線を分析した系統別モテファッションなんて特集が読みたいです

  • その本、私も立ち読みしました
    言葉に出来なかった違和感とコレジャナイ感を見事に表現されてて…流石です

  • これは共感しました。逆に言うと、こういうのが女ウケするファッションでもあるんですかね?

  • 上の方も書かれているように、同性/異性ウケの対立という観点でみるとなかなか難しい問題ですね
    ゲイ的感性がファッションの領域で強いのは双方のウケのあいだに立てるからかも?

  • 面白いね。1番目と2番目はやらないけれど、3番目はやるよ(ロールアップはともかくとして)。
    ところで、黒ジャケって今でも人気があるの?僕は、黒よりはネイビーだな。実は黒は僕に似合う色らしい。でも、普段は着ないんだ。特別な日だけだよ。
    赤いチェックのコートを持ってる私。3番目も普通にやってる私。攻めすぎですか?
    私の服装は、世間でいうところの男っぽい服装ではないかもしれません。綺麗な配色とか綺麗めなアイテムが好きですね。モノトーンの配色とかダメージ加工なんてありえない。

  • これはこれでイイと思います♪
    40代のファッション初級者ならあまりウンチクを並べられても読む気さえ起きませんから。
    関心度合いによって参考にする本を選べばいいんじゃないですか(笑)。

  • 本書には服を買いに行く際に注意するポイントも書いていてとても参考になりました!やはり百貨店のスタッフが監修しているからと納得!!

  • なんか記号的ですよね。オシャレかどうかではなくオシャレに気を遣っているかどうかを重視してそうな印象。好きじゃない。
    女性がそうなのか、男も女も異性に対しては記号的ファッションを求めてしまうのか、定かではないですが。

  • > あさんへ
    女性誌を長年読んでいて良かった!(笑)
    それでも未だに女心はよくわからないのでモテは難しいです。
    >これは共感しました。逆に言うと、
    そうだと思います。そして世間一般のお洒落でもあると思います。
    >ポルさんへ
    ウンチク系は上から目線で偉そうですしね(笑
    >masatoさんへ
    長年ファッションにどっぷりの人は攻めても問題ないと思います。この手の本を読む人がそれはどうかなという話です
    >momoさんへ
    デメリット情報で販売員を見極めるというのは有用な指南だと思いました
    >なんか記号的ですよね。
    男女ともに異性のファッションはよくわからないのでわかりやすい記号的なものを求めてしまうのだと思っております。

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