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靴の事典―下駄をはいた? 岸本 孝 文園社 2000-05 |
人を決定的に辱める行為として、欧米人はみんなの見ている
前で靴を無理矢理脱がせること、を考えるそうです。
それは、私たち日本人にとって下着を剥ぎ取られるのと
同じくらい屈辱的なことだと言います。靴はそれほど、
命の次かにか、次の次ほど大切な存在であるらしいのです。
ちょっとおおげさな感じもしますが、
日本人は靴を履く生活の歴史が浅いからか(文化の
違いだけど)、欧米と比べ、靴が軽んじられている
気がします。ファッション関係の本を読んでいても、
靴は何かのついでに語られることが多く、まるまる一冊、
靴について書かれている本は少ないです。
スニーカー、ドレスシューズ、という「モノ」という
切り口なら多少はありますが、「靴」という切り口だと
ほとんど見たことがありません。「メガネ男子」ですら
あるのに、「クツ男子」はないのです!(笑)
そういうわけで、本書『靴の事典―下駄をはいた?』は非常に貴重な本です。
「靴の事典」という題名ですが、著者は靴の専門家では
ないので、専門用語はほとんど使われていません。
あくまで取材で得た情報を中心に一般目線で書かれているので、
かなり読みやすいですよ。逆に事典として読んだら、
深さ、ボリューム共にちょっと物足りないかもしれません。
内容はこんな感じです。
第1章 足と靴のトレンド
第2章 靴の文化史
第3章 日本のはきもの
第4章 靴の雑学ゾーン
第5章 靴学の教養課程
第6章 トップ・シュー・デザイナーに聞く
第7章 特殊機能の靴たち
第8章 民族と靴
第9章 靴と芸術作品
第10章 足の健康と靴
資料も割りと豊富なので、博物館が好きな人は
かなり楽しめるはずです。それ以外の人も、
第2章の靴の文化史、第3章の日本のはきもの、
第5章の靴学の教養課程は興味深い内容だと思いますよ。
他にも、極端に尖っている靴の先っぽや厚底の靴は
何を意味していたのか、バレリーナがいとも簡単に
トゥシューズの先端で立てるのはなぜか
(トゥシューズの仕組み)、欧米人の「スリッパ」の
意味合い、「サボり」の語源となったサボタージュと靴の
関係、足の臭いの原因について(わきがの話題で
よく出てくるアポクニン性発汗の話とか)など、
知りたい人は是非本書を読んでみてください。
かの有名なサルヴァトーレ・フェラガモは11歳の
時に靴屋を開業しました。さすが靴の本場ヨーロッパ!
と思っていた時期が私にもありました。しかし、
日本にも13歳の時に靴屋を開業した大塚岩次郎
(大塚製靴株式会社の創立者)がいるのです!
この本を読んでもオシャレに役立つかはわかり
ませんが、靴に関する認識はきっと変わると思います。

コメント
コメント一覧 (5件)
これは面白そうですね!
値段も高くないし、欲しいですw
日本の靴の歴史…、私は坂本竜馬を思い浮かべました。しかも「竜馬におまかせ」の浜ちゃん竜馬をッ(笑)
和服にブーツを合わせた竜馬のセンスを見習いたいです(笑)
靴好きなんで本屋で見かけたらチェック!
あざーす!
早速読んでみますね!!
>みなさんへ
普通の本屋にはなかなか置いてないと思いますが、
見つけたら読んでみてくださいね^^