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世界カワイイ革命 (PHP新書)
PHP研究所 2009-11-17 |
「東京カワイイ★TV」の内容を掘り下げたような本書『
世界カワイイ革命
』。
表紙をめくると、「カワイイ」がいかに世界中に受け入れられているのか、よくわかるスナップが何点か載っているのですが、タイ・バンコクのクオリティーの高さにはただただ笑うしかありませんでした。どこのアイドルグループやねん!と(笑)アイドルといいますか、女子高生特有のキラキラ感まで再現されていて、細部まで研究しているなぁ~、
日本的「カワイイ」が大好きなんだなぁ~、日本の漫画・アニメから興味を持ったんだなぁ~、というのが一目瞭然なんですね(タイ・バンコクに限らず)。
本書では、そんな世界に広がる「カワイイ」文化を紹介しながら、
いかに「カワイイ」が世界中から愛されているのか、いかに日本人が「カワイイ」の持つパワーを過小評価しているのか、そのあたりの認識のズレも指摘し、そこにビジネスチャンスが、不況を脱出するカギがあるのではないかと論をまとめています。
著者は櫻井孝昌氏。世界における日本アニメやファッションの
立ち位置や外交上の意義について研究している方で、ポップカルチャーの外交で13ヶ国、計25都市を回ったそうです。その経験や感想が本書のベースとなっているので、非常に興味深く、一気に読んでしまいました。
<目次>
第1章 世界共通語となった「カワイイ」
第2章 「カワイイ」に生きる女の子たち
第3章 世界の中心に原宿がある
第4章 二〇〇九年七月「パリ・カワイイ革命」
第5章 不況脱出の切り札は「カワイイ」にある
1章で日本の「カワイイ」のパワーを説明し、2章ではいかに「カワイイ」が世界中に広がっているかを筆者の体験談から具体的に紹介しています。1章と2章だけで本書のボリュームの約6割を占めています。「カワイイ大使」の意義、制服がファッションとして注目されている理由、アニメに関する小話、外国の方が語る「カワイイ」論など、面白い話が多数ありますよ。「東京カワイイ★TV」
を見ていない人には驚きの連続だと思います。
3章以降は、1、2章を踏まえた上での著者の持論が展開されます。3章では、「カワイイ」には「日本的なもの、東京的なもの」という概念が含まれているということで、その中心地である原宿にクローズアップ。ストリートスナップという切り口で、いかにして「カワイイ」が生み出される土壌が形成されていったのかを分析。フォトグラファーのシトウレイさんも登場し、「原宿はガラパゴス化している」と述べていたのが印象に残っています。
4章はジャパン・エキスポの開催の意図とその背景が語られ、
5章は「ファッションビルごと世界に進出しよう」「原宿、渋谷、新宿を観光客誘致の目玉にしよう」といった感じで、「カワイイ」をビジネスで有効活用しようと提案しております。特に、ポップカルチャーが日本の伝統技術の維持存続に一役買っているという話は、多くの人に知ってほしい事実です。
そういえば、最近、民主党の事業仕訳が何かと話題になっていますよね。ファッション関連の予算は3分の1がカット。当初6億円の予算計画を立てていた経産省が、予算を5億円に減額して審査通過を試みたところ、事業仕訳で3分の1がカットされ、予算が3億3千万円程度になったそうです。著者はさぞ無念でしょう。「ファッション」をクリエイトする能力はぱっとしない日本かもしれませんが、「カワイイ」をクリエイトする能力には長けています。その強みを生かして、「ファッション」も活性化させていけばいいと思うので、この事業仕訳には、いちファッション好きとしては残念です。せっかく、日本のストリートファッションやサブカルチャーが「クール」と評価されるようになってきたというのに・・・(VOGUEも6月号でファッションとMangaの関係性を取り上げた)。これを覆すには、今より多くの日本人に、もっと、もっと、「カワイイ」の持つ可能性を知ってもらう必要があるのでしょうね。
本書は、ゴシック&ロリータファッションと制服ファッションに偏りすぎな感じもありますが、「カワイイ」の現状がよくわかる良書だと思います。「カワイイ」を「所詮サブカル」と馬鹿にするのではなく、是非、皆さんにも、本書を読んでいただき、「カワイイ」の持つパワーを感じて欲しい。3章の「世界の中心に原宿がある」だけでもいいので、一度、読んでみてください。原宿を見る目が変わると思いますよ(ちょっとおおげさかもしれませんが)。

コメント
コメント一覧 (1件)
先日、原宿竹下通りにいきましたが、やはり外人パワーが前より増していましたね。
「日本の漫画・アニメから興味」ってことで表題はシュトロハイムなんですね(笑)世界一ィィィィ!!