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カバンの達人 古山 浩一 エイ出版社 2010-12-10 |
鞄マニアの万年筆画家が語るカバン愛が本書『カバンの達人』です。「文化人類学的立場から鞄を研究する」ために鞄を集めているようですが、
本書を読んだ感想は「愛すべき鞄バカ」といった感じでしょうか(笑)
もちろん良い意味で。鞄ムックみたいなカタログや販促的な記事はなく、
著者の体験談を交えたコラムみたいな内容。鞄ムックのうんちく羅列や
変わらないブランドの面子に飽きた方は。本書を読むと新鮮だと思います。
鞄のヴィジュアルも写真ではなく絵ですし。
<目次>
第1章 FUGEEのカバン
第2章 職人のカバン
第3章 ブランドのカバン
第4章 人に寄り添うカバン
巻末寄稿 海を渡ったバッグ
本書は鞄と同じくらい職人にも焦点を当てておりまして、
著者のFUGEEへの入れ込み方は半端ではありません。
第1章を読むと皆さんもFUGEEの鞄を間違いなく欲しくなると思います。
服オタなら何が何でも欲しくなるはずです(笑)
僕は本当にいい鞄を作ることが好きなのであって、鞄で金儲け
する気はないよ。
一度手を抜いたらもう元には戻れない。だから、僕ができる精一杯を
鞄にしてあげる。
同じ鞄でも昨年より今年の方が断然クオリティーが高い。
モノづくりはそうじゃないとおかしいんですよ
FUGEE語録を一部抜粋しましたけどこれぞ職人ですよね。
ただ、お値段もセミオーダーで30万円を下ることはないようです。
それでもいつかはオーダーしたいなと思いました。
他にも、一澤信三郎帆布、須田帆布、ル・ボナーなど著者と親しい職人や
友人の話が多数収録されておりますが、著者の内輪ネタや自分語りも多いので、
万人にはオススメできない感じ。お値段も1,600円と結構しますので。
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鞄が欲しい―万年筆画家が描いた50のカバン遍歴 (エイ文庫) 古山 浩一 エイ出版社 2005-09 |
なので、本書に興味がある方は同じ著者の『鞄が欲しい』から
読んでみてください。こちらは良書だと思います。
著者の50の鞄遍歴が記録されている鞄偏愛記です。
『カバンの達人』みたいなノイズは少なめで、ひたすら鞄の話が続きます。
エルメス、ヴィトンのトランク、プラダのナイロンバッグといったベタなものから、
フィレンツェ泥棒市場のバッグや明治時代の軍隊のリュックといった変わり種まで登場。
鞄は「革で包む」と書きますが、著者の好みはまさにそんな感じの鞄で、
ディフェンス(頑丈さ)に定評のあるヘルツ、ヴィンテージ好きにおなじみのグルカ、
銀座タニザワ、BREEなど、そういう鞄が本書の中心です。
フェリージ、ダニエル&ボブ、オロビアンコなどの良く言えばオシャレバッグ、
悪く言えば軟弱バッグですか、そういうのはほとんど出てきませんので、
その手のバッグしか知らない人は本書を読むと新しい鞄の世界が開ける
のではないでしょうか。「良いモノは良い」「悪いモノは悪い」と
使用して気付いた点が明確に書かれておりますし、鞄マニアは
そういう視点で鞄を見るのかと参考になると思います。


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