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まんがファッション 竹村真奈 パイインターナショナル 2012-01-23 |
少年は漫画の「バトル」にロマンを感じ、少女は漫画の「ファッション」に胸をときめかせる。
少女漫画で重要な要素を占めるであろう「ファッション」をテーマにした本が今まで
出ていなかった?のが不思議なくらいですが、近年のファッションと漫画の接近の影響か、
PIE Internationalから少女漫画の世界で描かれてきたファッションに
焦点を当てた『まんがファッション』が発売されました。
私は男性であり少女漫画にも特に思い入れはなく、ファッション好きという
点だけでこの本を読んでみたのですが、読んでみるとこれが非常に面白い。
漫画とファッションの比重がちょうど半々くらいなので、
漫画に興味がなくてもいけるのです。むしろこれをきっかけに少女漫画を
読んでみようとさえ思ったくらい(笑)
内容は7名の作家のインタビューと200点を超えるファッション
イラストのカットが掲載されております。インタビュー収録作家に
矢沢あい先生がいなかったのが少々残念ではありましたが、
NANAとパラキスはファッションイラストのページで出てきます。
他にも海月姫、ラブ★コン、リアルクローズ、大奥、キミに届けなど、
アニメ化もしくはドラマ化された作品も多いので男性でも楽しめるかもしれません。
女性の視点を知るという点で。
と、そんな本書のおまけのようなファッションイラストのカットよりも、
本編ともいえる作家のインタビューが濃くて面白いのです。
登場する作家は次の7名です。
「着るための服と見るための服は違う」ということを説明するのに
ヨウジヤマモトを話のオチに使う一条ゆかり先生。
「キャラクターの背景からファッションを描く」ことの大切さを説く安野モモコ先生。
「自分でデザインした服を着せておけば流行り廃りも関係ない」と
今のファッションを落とし込むことを意図的に避ける羽海野チカ先生。
「自分が着たい服や自分が着れない服を主人公たちに着せている」と
自分語りを始める陸奥A先生。「男性ファッションはサラッとなんとなく
おしゃれくらいがちょうどいい」と漫画の中での男性ファッション観を
中心に語るいくえみ綾先生。「ラングオンパンツ(はにわルックの先駆け)」など
インタビューで服オタのごとくマニアックなファッションネタを次々と繰り出す西村しのぶ先生。
「男ウケするのは記憶のどこかで見覚えがある服」と深イイモテ論を展開する水城せとな先生。
それぞれが違ったファッション観を持ちどの先生の話も面白いのですが、
インタビューの中に登場する漫画の中で私が唯一読んだ漫画が羽海野チカ
先生の『ハチミツとクローバー』なので、今回はそれに関する話を少し
紹介したいと思います。
■おしゃれ臭には傷ついた
よく見ていただくとわかるのですけど、みんな特別おしゃれな格好は
していないのですよ<中略>でも、『ハチクロ』には″おしゃれ臭″が
するから読みたくないって声を聞いてしまって、あれには結構傷ついて、
実際おしゃれなものを描いていないのでそこで閉じられちゃうことが悲しくて。
だから、『ライオン』は″おしゃれ臭″がすると言われないようと
思って描き始めたんです。
ハチクロの連載がスタートしたのは2000年。登場人物と私の世代が同じ(アラサー世代直撃)なので
記憶に残っているのですが、裏原からセレブ系ファッションへの
過渡期の時代にしてはベーシック(地味)だなぁという印象がありました。
トレンドに左右されたくないという思いからそういうファッションになったようですが(全体的にAPCっぽい)、
着丈が短めで体にフィットしているサイズ感に加え(シルエットが十分今のトレンド)、
真山さんはメガネ男子、はぐちゃんは森ガール的な感じでセンスが今っぽいですよね。
狙ったか狙わずか、時代を少し先取りしていたそのセンスがおしゃれ臭に繋がった
のかもしれません(時代の流れを少し先取りするくらいが一番センス良く感じる)。
■靴をプレゼントされるのは女の子の夢
森田先輩がはぐちゃんにミュウミュウのミュールをプレゼントする
シーンもあるんですけど、あれは私が欲しかったんですよ、
でも高くて買えなくて。靴をプレゼントされるのは女の子の夢ですからね。
それに靴のサイズを知っているというのは相当愛されてるしるし
だと思うので
理花さんが思い出の靴を修理しながら履くシーン。作中で度々出てくる
鉄人(山田さん)のカカト落とし。これも靴をフィーチャーする形で
描かれていますよね。
女性は靴に関する思い入れが強いのでそれがストーリーのキーアイテムに
なることって多そうですね。男性はくれぐれもフロイトの蘊蓄を
出してはいけませんよ、絶対にですよ!(笑)
先生たちの話から女性の視点を知り、ファッションからストーリーや
キャラクターを読み解いていく。こういう楽しみ方もできるのだとわかった
だけでも本書を読んだ価値がありました。少女漫画と比べるとファッションの
重要性は低いのかもしれませんが、次は少年漫画編を読んでみたいですね。
人選は荒木飛呂彦先生(モード論枠)、北条司先生(リアル路線枠)、
久保帯人先生(おしゃれ臭枠)、桂正和先生(セクシー枠)、
高橋留美子先生(和服枠)でどうでしょうか。

コメント
コメント一覧 (6件)
いつも楽しみに読んでます(∵)y
daleさん守備範囲広いですよね!モテるんだろぅなぁ笑
働きマンしか知りませんが安野モヨコさんの
「キャラクターの背景からファッションを描く」というのは読んでてすごく感じますね
早く続きを描いてほしいものです
アニメなんかでも登場キャラが毎回服装が違ったりするものなんかは結構そっちに目がいっちゃったりするねー。
小さい頃、ジャイアンのギザギザスウェットは誰が選んだんだろう、といつも考えてました。
まんがファッションとか関係ないですが、
今、少女マンガでは、「ちはやふる」が流行っています。最近、アニメ化もされました。daleさんもぜひ一度、目を通してみて見てください。
>あきらさんへ
守備範囲が広いだけなんてしょせんは裏方です(笑)
ピッチャーが一番です。
>働きマンしか知りませんが安野モヨコさんの
働きマンはZARAを意識したそうですよ~。
>小さい頃、ジャイアンのギザギザスウェット
小さい頃は何も疑問に思いませんでしたが、
今見るといろいろと不思議ですよね。
>riilさんへ
ノリが少年ジャンプと噂のちはやふるですか。
読んでみます!