
「見た目はギャル!内面はオタク全開!って”オタGAL”が近ごろ急増中!
しかもオタク趣味を隠すことなく、アピっちゃってるコが超多い!これはいったいどういうことなの~?
気になるオタGALスピリットや生態をじーっくり観察してきたよ」
Popteen2月号
オタギャルの特集が組まれています。聖地はアニメイト渋谷だそうです。「アニメやマンガを盛りの参考にする」
「休みの日はオタク趣味に没頭」「GALのときとオタクのときを場面で使い分ける」
「オタク同士の仲間意識が強い」「渋谷の街に秋葉の洗礼キター!」と何だか濃そうな特集です。
オタギャルという言葉はPopteen2010年5月号の「オタギャル急増中!?アニメは止められない!」が
私の知る限りでは初出。「オタギャル」から「オタGAL」へと微妙に言葉が変化しておりますが、
3年前とは何が違うのか、じーっくり観察してみました。
「オタGAL最新盛り情報」によるとギャルは下記の3パターンでオタク要素をファッションに
取り込んでいるようです。
・ロック系(ボカロ&アニメスタイルの定番)
初音ミクをはじめとするボカロやアニメキャラ意識のコーデはミニスカでロックがお約束。
・アイドル系(やりすぎなくらい女のコっぽさ全開なの)
フリフリで萌えなファッションもオタGALの鉄板!アイドル気分で楽しんでいるよ。
・部屋着(家の中にいる時は麦わらの一味になる)
他人の目をいっさい気にしないときは、お気にいりキャラを着こむのがファンの証みたい!
注目はロック系です。アニメスタイルにギャル要素を盛る。アニメスタイルをギャル風に崩す。
これは新しいです。3年前は発色の良いブルーのカーディガンを着てドラエモンを意識、
セーラー服で元祖萌え、2つ結びでセーラームーン風などギャルスタイルにオタク要素を
盛る(加える)というスタイル。主がギャルで従がオタクでした。
それが今は主がオタクで従がギャルという組み立て方に変化しています。
これは内面がオタクになったからこそでしょう。
ロック系はアニメスタイル(コスプレ一歩手前)やキャラが描かれたアイテム
(例:パーカ)をロック風ファッションで崩すというスタイルなのですが、
クロスモチーフ、ゆるネクタイ、 ごつめのブーツ、キャラアイテム(or細かい英語が全面に
プリントされた服)という組み合わせはいわゆる中二病ファッションのテンプレート(FF7崩れ)です。
その女性版と言えるスタイルがギャルから誕生するとは面白いですよね。
昔はそれがオタクっぽいファッションとして毛嫌いされていたものです。
続いてギャルの生命線であるメイクとヘアはどう変化したのか。メイクはタレ目、
ピンクのチーク、リップにグロスと3年前と同じです。ヘアが変わりました。
<オタGALヘアの掟>
一 ツインテとゆるふわを圧倒的に支持
二 青やピンクなどアニメっぽい色に憧れる
3年前はツインテールという言葉は出てきておりません。あくまで「2つ結び」や「うさぴょんヘア」でした。
理由もロリっぽいから人気だったのです。しかし今は二次元感を出すためにツインテにし、
「ミクになりたくてブルーにしたことあるよ」というコメントが載っているように
アニメキャラに憧れ髪を盛るのです。
この「オタGAL」を昔から推しているのがPopteeモデルの椎名ひかりさん。
3年前のPopteen5月号の萌え特集でも大きく取り上げられておりますが、
「アニメヲタク、V系ファン、コスプレ好き」の3本柱で濃いキャラとファッションを披露し続けており
(今月号ではまどマギの主要キャラ全員のコスプレにチャレンジしている)、
2012年はエイベックスから歌手デビューもはたしました。
上記の「ロック系」という手法は彼女の影響も少なからずあると思うのですが、
そんな彼女が今年流行ると予想するキーワードが「中2病チックな年!」というもの。
特にツンデレの次はヤンデレ系が熱いと「ケガ萌え」に注目しているようです。
誌面ではエヴァンゲリオンの式波・アスカ・ラングレー(眼帯バージョン)のコスプレも披露し、
「アブない人くらいがちょうどいいのだ!」と主張しております。
ここで私は気付きました。3年前と比べて何が違うのか。
一言で言えばギャルに「中二病」が加わったのだなと。
これはロールモデルがミジカリスマ(読モ)から2次元に移行。現実世界にますます憧れの対象がいなくなり、横との繋がりの中で自分の価値を見出すギャルが「自分は特別な存在である」と個人主義になり自己完結することを意味します。少々大げさかもしれませんが、仮にこうなってしまうと、今までのギャルの在り方を覆すアイデンティティ喪失の危機です。
中二病と言えば「ガイアが俺に、もっと輝けと囁いている」が頭に浮かんだ人もいるかと思います。
ギャル男文化と中二病は親和性が高く、至高のコピーを次々と繰り出すMEN’S KNUCKLEにも
オタク文化はすでに浸透しています。 2月号でも「アニメイトガールズフェスティバル2012突撃レポート」を
読者モデルのヒロム君がやっています。
このヒロム君の誌面での肩書はなんと「コスプレイヤー」。他の読モの肩書がスタイリスト、 フリーター、
エディター&DJ等なので異彩を放っておりますが、 2月号ではヒロム君提案で「ナク魂」と人気作品の
ガチコスを読モ4人がお披露目しております。他誌でもアニメ好きを公言する読モはいますが(例:chokichokiやメンズノンノ)、
コスプレまで披露しそれに誇りを持っているのはヒロム君くらいではないでしょうか。
ひと昔前はギャル(ギャル男)とオタクは水と油と言われていました。
それが今ではオタク系モデルがファッション誌で活躍し、 MEN’S KNUCKLEには「コスプレ王子翼」、
Popteenには「注目ヲタJKせりかまちょ」とオタク系モデルのフォロワーも登場。
次世代モデルの中にもオタク系が混ざるようになりました。
そして「中二病」をキーワードにギャル文化とオタク文化が溶け合い新しい
スタイルを生み出そうとしております。
昨年は『中二病でも恋がしたい』という作品もアニメ化し中二病が話題になったばかり。
この作品はギャル雑誌Ranzuki10月号でも取り上げられていましたが、
今は中二病というのが1つのキーワードになっているのかもしれませんね。
爆ぜろギャル! 弾けろマルキュー!Vanishment This Fashion!
コメント
コメント一覧 (4件)
Vanishment This Fashion wwwww
そこまで言われたらもう痛快ですね。
そういえば、ケータイ小説が流行った頃からギャル社会にもリストカットとか自傷めいたことや「病む」という感覚が浸透した気がします。ヤンキーやギャルにはもともと「大人(他人)は理解してくれない」精神がありますし、その辺り厨ニ思考に共通するものがあるのでは…と思いながら読みました。
大変興味深い記事でした。
マスコミがオタクをどう扱うのか
今後が楽しみです。
>も。さんへ
中二病というのは大人に憧れスノビッシュな行動や反社会的行動を
とるという背伸び(自己顕示)だと思うのですが、
1今は憧れることのできる大人が少ない
2人間関係の希薄化(他人が理解してくれない)
よく指摘されるこの2点から、背伸びではなく「自分は特別な存在である」という
思い込みをこじらせる方向になったのかなと思いました。