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ニューバランスはダサかったのか?10年前と比べてみる






 「あのNBがこんなに流行るとは・・・」。最近よく聞く言葉です。
「あの」には「ダサかった」という意味が暗に含まれているのですが、
仮にNBがダサかったとして、そのイメージがどこからきているのかと言えば、
その多くはNBの低迷期である2000年代前半ではないでしょうか?


 1300、576、993などは別枠でお洒落なスニーカーであったことは確かですが、
一部のモデルを切り取って全体像を語るのは、ヴィトンをモノグラムのイメージで
中高生ブランドとdisるようなもの。もっと全体的なイメージがわかるカタログでもないかと探してみると、
ちょうどひと昔前10年前のカタログを見つけました。


 一応、「10年前」と「今」のイメージの私見もトレンド的な観点から添えておきましたが、
ダサイかダサくないかは皆さんが判断すれば良いかと思います。




■10年前のNBのカタログ


SmartEX vol.2 NB.jpg

SmartEX vol.2(2004年春号)より


 「(1300は)大人のためのスニーカーという新しいマーケットを生んだ」、
「着用者の年齢層は高め」「ホンモノのわかる大人のスニーカー」といった
「大人」というキーワードで紹介されることの多いNBですが、
こうしてsmartのムックに掲載されているように若者もふつうにNBを履いておりました。



 ただ、それでもどちらかと言えば、NBは大人のスニーカーという位置付けだったように思います。
落ち着いた(地味な)カラーリング、 足腰の弱った大人に優しいクッション性、
そしてスラックスに合わせても違和感のないボリューミーなフォルム。
画像を見てもわかるとおり、言葉は悪いですが、ダボッとしたスラックスにポロシャツをタックインしている休日のおっさんが履いているような運動靴のデザインと似ています
(ついでに当時はポロシャツもおっさん扱いでダサいとされていた)。
これがダサいというイメージに繋がっていったのではないでしょうか。


 当時からUSA製とUK製が別枠みたいな扱いだったのは、日本のスニーカーシーンを
引っ張ってきた藤原ヒロシがUSA製の576と996を偏愛していたから(501と合わせるテンプレが確立されていた)。
UK製が人気だったのは、独特なカラフル(派手)なカラリーングでおじさん臭がしなかったからでしょう。



 余談。2003年から古着MIXがきており2006年くらいまで古着ブームが続きますが、
smart古着ヴィンテージBOOKの「ヴィンテージスニーカー100」の中にNBは一足も入っていません。
それくらい当時は注目度が低かったように思います(NBは加水分解するんですけどね)。



■NBと正反対のイメージであるコンバース


SmartEX vol.2 con.jpg

SmartEX vol.2(2004年春号)より


 上のNBのページ右半分はコンバースのカタログです。そのイメージは、悪く言えば、無駄に派手なカラーリング、
シュッとした貧弱なフォルム、クッション性のないペラペラなソール。
NBと比べると正反対です。見方によれば厨二要素満載(ガキっぽい)とも言えるでしょう。
しかし、当時の若者が支持していたのはコンバースなのです。
コンバースの方が支持されていた理由をいくつか考えてみると。


理由1:カルチャーを感じるから


 NBとコンバースの違いの1つにカルチャーがあります。
コンバースは音楽やバスケットといったストリートカルチャー方面から入ってくる若者が多かった。
例えばカート・コバーンから。


 NBにもリディア・シモン選手(高橋直子選手のライバル)という愛用者が当時いましたが、
ファッション誌でそれがフィーチャーされNBファンが激増したという記憶はないです。
今でこそスティーブ・ジョブズというアイコンがいますけども。


理由2:スリムなパンツと合わせやすいから


 2004年くらいからディオールオムの影響でパンツがスリム化していきます。
それに合わせるスニーカーとしてコンバースは重宝されていました。
革靴はいわゆるトンガリ靴の全盛期に向かう頃です。
シュッとしたフォルムが求められていたのですね。


理由3:安いから


 若者は粗悪なアイテムでも我慢できる。高くて上質なモノは大人になってからで十分。
その我慢強さみたいなのがお洒落の神髄であり若者の特権である。
というような考え方というか刷り込みが当時あったように記憶しています(今でもそう?)。NBの値段の高さと履き心地の良さはオーバースペックだったのです。当時どれほどの若者がスニーカーに高級素材の代名詞であるコードバン風(藤原ヒロシの影響かM576がよく取り上げられていた)を必要としていたのでしょうか?
ごく一部だったと思います(多くは憧れて眺めるだけ)。



■今のNBのカタログ


SHOES MASTER VOL.20.jpg

SHOES MASTER VOL.20(2013秋冬号)より


 今もっともトレンディなお洒落のキーワードは「ライフスタイル」です。
NBはそのライフスタイル、具体的にはトレッキング、ランニング、
サイクリングなどを好むスポーツマンのスニーカーという位置付けに変わったように思います。
NBは元々ランニングシューズです(さらに遡ると矯正靴なのですけども)。



 それによっておじさん専用のイメージが払拭され若返った。
過剰気味だったオーバースペックもランニングを趣味にする以上こだわる必要がある。
履き心地に対しシビアになった。値段もかけるところにはしっかりとかける。
そのメリハリが今時です。選択肢として574という廉価ラインもあります。


 クロップドパンツと合わせるのがテンプレになったのは、足首からふくらはぎにかけての
鍛え上げられた脚のラインとNBのシャープで直線的なフォルムとのマリアージュをアピールするため。
ファッション誌の女性の座談会を読んでいても、男性のくるぶしに注目している女性は多いです。



 なので、Nのあるなしや大きさどうこうでダサイダサくないを判断するのではなく、
スニーカーのデザインを含めた筋肉との兼ね合いこそが今は重要なのではないか。
そんなことを考えながら、NBを履きこなせるよう寒波の中ランニングを頑張っている脳筋のわたしです。






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この記事を書いた人

コメント

コメント一覧 (4件)

  • ミタとヘクティクのコラボも大きいのではないでしょうか?
    ナイキ一辺倒のストリートに風穴を開けたと思いますし第6弾が出るころには僕の周りにもNBを履く人がちらほら出てきましたし。

  • コードバンというのがM576CDの事をおっしゃられてるのなら、あれはコードバン風カラーというだけで実際は豚革じゃなかったでしたっけ?
    もしかして昔は本物のコードバン仕様だったんでしょうか

  • >コードバンというのがM576CDの事をおっしゃられてるのなら
    コードバン風ですね。私の事実誤認なので修正しておきます。

  • NBのスニーカーがコードバンの革使っているわけないでしょ。(笑)
    オールデンやアレン・エドモンズじゃないんですから。
    自分が知る限りパトリックからコードバンのハイカットスニーカーがナトリヤさんで販売されていました。
    購入しましたが、硬くて全然実用的ではありませんでした。(苦笑)
    10年以上前から、NBは、履き心地を優先する一部層には、圧倒的に人気がありましたよ。
    今で言うキレイめファッションにも合わせやすかったですし、ヒップホップ系も履かなかったので、安心して履けるブランドでしたよ。
    576、996、1300、1400等ね。
    確かに、マーケッティングが下手で、凄くダサい通勤用ウォーキングシューズとか原宿のNB店でも扱っていましたし、一部モデル以外は、本当にダサいと思います。(笑)
    まぁ、ダサいかダサくないか主観なので、あれですが、個人的には、厨二臭満載のコンバースより遙かにオサレだと思いました。

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